2013年12月22日

カニの美味しい解凍方法

待ちに待ったカニが到着!
これから解凍を始めるところ・・・でもちょっと待ってください。
解凍と言っても、実は大事な最終作業なのです。
ただ常温で置きっ放しでも自然に解けて解凍されますが、せっかくなら美味しく解凍して、食べたいですよね?

理想としては出来る限り茹でたての状態に戻して食べたいところです。
ポイントはドリップと呼ばれる旨味水分をなるべく出さずに、そして身の細胞を壊さずに解凍することにあります。冷凍品は味が落ちると言われる原因は、主にこのドリップ流出と細胞破壊が原因だと言われています。

冷凍されたカニを美味しく解凍する方法は自然解凍が一番であることには違いありません。
決して電子レンジなどで加熱はしないでください。
解凍モードのあるものであっても、電子レンジを使用して解凍することはお勧めしません。
急激な温度変化によってドリップが増加し、細胞が壊れてしまうからです。

流水解凍もよっぽど緊急時以外はお勧めしません。
一見良さそうですが、やはり冷凍のカニに水をかけることは温度が違いすぎて美味しく解凍出来ません。

冷蔵庫での解凍はどうか?
これもダメです。
何故なら、冷蔵庫内は冷気が出ていて中は非常に乾燥しています。
せっかくの瑞々しさが失われてしまい、蟹の身がパサパサになってしまいます。
できるだけプリプリでジューシーな蟹を食べたいものです。

我々かに屋が通常ご案内する解凍方法として一般的なのは、常温で半日程度解凍してくださいというものです。
ただ、このご案内も完璧ではありません。
この時期、室内は暖房が効いていて室温が高く乾燥しており、常温と言っても人それぞれで異なるために完璧な解凍案内というのは難しいのです。

いかにドリップを出さず細胞を壊さないで解凍するか?

簡単そうで実は難しく奥が深いのが解凍なのです。

そこで、以前テレビでも紹介されていた解凍方法をご案内したいと思います。
「かに吉」でも試してみましたが、これはなかなかいけます。

1つは熱伝導効率の高いアルミ板を使って素早く溶かす方法です。
アルミの冷たい熱を伝える効率が高いことを利用して、カニの凍った冷たい熱をアルミ側に伝えて結果的にカニの解凍を素早く効率的に行うというものです。
アルミの鍋やトレイの上に置くだけで皿の上で解凍するより圧倒的に早く解凍することができるのです。ただしタラバガニや花咲蟹など大きなトゲが突起していて接地面が少ないと効果は少ないです。毛がにやズワイガニ向きです。

2つ目は解凍完了時の温度を間違えないということです。
どういうことかと言うと、カニの解凍完了時の温度が-2℃で終わるようにするということ。
-2℃では凍ったままだと思われるかもしれませんが、これが大きな勘違いということのようです。実は0℃で凍るのは水であって、食材の場合は0℃から-3℃なのだそうです。
だから、-2℃付近で解凍を終了させることでムダな温度上昇をさせず、品質劣化も避けることができるわけです。ドリップ流出も細胞破壊も最低限に抑える事ができるというワザなのです。

このことを踏まえて、ご家庭で-2℃で解凍完了させるにはどうするか?
それは、氷水を利用します。
氷水の熱伝導効率は空気より圧倒的に高く、冷蔵庫や常温で解凍するより速くて効率よい解凍が出来ます。研究結果によれば他の解凍方法よりドリップの流出が激減したということです。これを利用しないテはありません。

氷水をボウルなどカニが入る入れ物に作って、密閉できる袋に蟹を入れ、氷水に沈めます。袋の空気はよく抜いておき、浮かないように重しをするなど固定します。袋に氷の膜が着氷したらはがします。そしてカニが溶けたら解凍終了!
少し手間がかかりますが、美味しい蟹を食べるために是非やってみてください。

解凍が終わったら、お早めに召し上がってください。
そのままにしておくと、今度は蟹の温度が上昇して酸化が始まってしまいます。
特にかに味噌が入った姿ものは品質劣化も早いので解凍時間に充分気を付けながら、すみやかに召し上がってください。よくカニ味噌の色が黒くて心配だと言われる方がいらっしゃいます。カニ味噌の色は固体によってさまざまで、黒かったり緑がかっていたり灰色だったり黄色だったりします。その蟹の生息海域や食べていたエサによって色が異なるようです。またタラバガニには味噌が入っておりません。茹でる前にカニ味噌を抜いて、足の方に味噌が回って味が変わるのを防いでいます。

以上、カニの美味しい解凍方法でした。

1