2008年2月 9日

タラバガニとアブラガニ

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以前は安いアブラガニタラバガニと偽って土産店や量販店、はたまたデパ地下までもが売っていたことがありました。そのデパ地下での偽装タラバ事件が発端で行政のメスが入ることとなり、タラバガニとアブラガニは区別されるようになった経緯があります。最近ではマスコミにも取り上げられることが多くなり、一般のお客様にも区別の知識が浸透してきていますが、それでもまだアブラをタラバとして売る、当時甘い蜜を吸ってしまった悪い店もあります。どちらもタラバガニ科タラバガニ属に属するカニで正確にはヤドカリの仲間です。すでに皆さんもご存知のようにタラバガニの甲羅のH型溝にある突起(トゲ)は6個、アブラガニは4個で、これで区別するのが定説と言われていますが、実は厳密に言うとなかなか簡単にはいかない部分もあるのです。というのもカニは近縁種間の交雑種というものが存在するからです。つまりタラバとアブラは交配することがあり、生まれるカニはハイブリッドとかアブラタラバガニと呼ばれプロでもなかなか判別できません。突起も5個だったり6個だったり。こうなると、あとはDNA鑑定しかないというのが現状のようです。タラバは濃い紫茶色をしていますが、アブラはそれより少し薄い青紫色をしています。全体的にトゲの数もまばらで少ないです。姿の場合は突起の数で区別できますが、問題は脚だけの時です。茹でた脚の場合は、なかなか判断が難しくなります。今でも、アブラの脚だけを切って焼きタラバとして出す居酒屋はザラにあります。そこで脚だけでもわかる簡単な判別法ですが、タラバは第二関節まで紫茶色(茹でると赤いオレンジ)の色が入っているのに対してアブラは真っ白でほとんど色が入っていません。ただ交雑種がどうなっているかはわかりません。味については、タラバの方が濃厚で美味しいという意見が大半ですが、アブラもなかなか美味しいです。いずれにしても問題はアブラガニをタラバガニだと偽装して高額で売りつけることが悪いわけで、きちんとアブラガニはアブラガニ、値段も相応の価格で売れば良いだけのことだと考えます。

2008年2月 4日

タラバガニについて

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タラバガニは、オホーツク海、日本海、ベーリング海など北太平洋と北極海のアラスカ沿岸に生息していて、漁場がタラと同海域のため、その名前が「鱈場にいる蟹」ということから由来しています。形はカニですが、実はヤドカリの仲間なのです。その大きさや硬い甲羅など無敵に見えますが、ちゃんと天敵がいます。人間もそうですが、その他オオカミウオやミズダコが天敵です。タラバガニの寿命は約30年と言われ年に一度脱皮を繰り返して大きくなっていきます。近年、日本近海では大きなタラバガニは採れなくなり、その漁場はロシア方面の海域に移っていて、大半のタラバはロシア、アラスカ方面からの輸入に頼っています。北海道産として売られているものも、加工地が北海道であって原産はロシアということがほとんどです。水揚げ時期は流氷がなくなる海明けの時期、春から夏が最も多く、次に11月~12月の冬場に若干の水揚げがあります。ですからタラバの旬は実は春から夏にかけてなのです。1月以降は流氷の影響で紋別から網走、知床方面まで港から漁に出られなくなり、ロシア方面からの船も入ってきません。最近ロシア側の活タラバ輸出規制問題や中国、韓国などの富裕層にも人気が出始め、高値で取引されるので日本に入りずらくなってきており、浜値も高騰しているのが現状です。活タラバは暗い紫色をしていますが、茹でると鮮やかなオレンジ色に変わります。これは人参やミカンと同じカロチノイド系の色素が含まれていて、加熱すると変化してアスタシンという色素に変わるからなのだそうです。そのタラバガニ、前にも歩くことができます。かに吉トップページの動画でもご覧いただけますね。

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